ウォーリー。

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ピクサー作品は長編よりもむしろ短編派なんですが、 このウォーリー、「メインキャラクターたちに台詞がない」という点で、 Luxo Jr.やfor the Birdsなど珠玉の名作短編に通じるものがありました。

コトバに頼ることなく、しかもロボットという限られたパーツのみで構成されたキャラクターをあれだけ表情豊かに見せられるっていう、ある意味アニメーションのお手本みたいな感じですね。

映像の美しさ、リアリティに関しては言わずもがな。
荒廃した地球の汚れ感、キレイに(言い方を替えればあえてCGっぽく)描かれた宇宙船内の対比がとても効果的。
特に今作、カメラワークや光学系のシミュレートに力を入れたとメイキングでは語られています。

物語もよく錬ってあるけれども、その「錬ってある感じ」をあんまり全面に出さないのがピクサー流ですよね。スッっとお話に入っていけるんです。

細かい伏線を上手く活かして笑いに繋げたりする手法なんかは、 日本でいう三谷幸喜作品に近いモノを感じます。過去作品へのオマージュも多いし。

中盤のハイライト、宇宙空間でのウォーリーとイヴのランデヴーもみどころですが、
個人的に泣けたのはやっぱりラスト、ウォーリーが「感情」を取り戻すシーン。
身振り手振りだけでなんであんなに泣けるんだろう。

エンドロールにJonathan Iveの名前がクレジットされてたので(もちろんSteve Jobsの名前もありましたよ)、
なんでかなって思って調べてみたら、 ヒロインEVEのデザインは彼が手がけたようです。
どうりでiPodっぽいカタチなわけだ。

ほか、ウォーリーが再起動するときの起動音がMacのそれだったり、
29世紀が舞台なのにiPodがちょくちょく顔を出したりと、
兄弟会社であるPIXARとAppleの関連性が窺えます。

ピクサー長編作品の中では一番オススメ、って言える映画かもしれません。

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缶詰。

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合宿 in 美浜文化ホール。例年は岩井海岸の民宿ですが、今年は初の試みとして千葉市内で「通い」合宿。
京葉線の検見川浜駅近くにある、千葉市内では最も新しいホール。施設自体が新しくてキレイだし、楽屋やロビーなんかも広々としていていい感じでした。
キャパ400未満ながらステージの間口&奥行きはそれなりにあるし、真っ黒なホールはまるで小さな普門館のよう。
ただ、音響的にはコンサートホールとしては使うことはあまり重視されてない感じです。「ちゃんとした」反響板があればまた違うんだろうけど、用意されているのは床面設置型のちゃっちい仮設反響板のみだったみたい。
シューボックススタイルの小ホールのほうは「音楽ホール」と名が付いているものの、当然キャパも大ホールより小さく、ステージもピアノの発表会ができる程度の大きさ。フルバンドはとてもじゃないけれども乗れませんね。
4階にあるリハ室はありえない広さと天井の高さでなかなか快適。4階とはいえ大きなエレベータがあって1階のホール楽屋口との動線はそこそこ確保されていました。
青葉の森のホールなんてリハ室ないですしねー(「リハーサル室」と名前の付いた会議室が1部屋、しかもステージとの行き来に階段を使わないといけない)。

というわけで千葉市にあるホールとしては比較的まともな部類ですが、決して大きい箱ではないし音響的にもちょっと微妙。中途半端な感じは否めません。

なんで千葉市にはいいホールが一つもないんだろう…。


練習の方はいい感じでボロボロです。今年はプログラムに吹奏楽オリジナルが1曲もないのでクラリネットセクションは例年以上に理不尽な苦労を強いられています。音高いし細かいし休符ないし。

アレンジものがキライなわけでは決してないけど、弦楽器のパートをそのままそっくり移してきたような露骨にひどい編曲が施されてるのはほんとどうかと改めて思ったのでした。

最近出版されてるような管弦楽曲のアレンジもの、ことに日本人作・編曲家の方々の作品は、鳴りにくい音域や無理のあるフィンガリングが回避されてたりと、巧みなオーケストレーションが施されていて、アマチュアにも吹きやすいもの、小さい編成でも綺麗に響く作品が増えてますよね。こういう楽譜がもっともっと増えていけばな、と期待しちゃいます。

さて、明日も朝からホールに缶詰です。おやすみなさいませ。

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2009。

AHNY2009

明けました。
今年もよろしくお願い申し上げます。
2009年が皆様にとって実り多き丑年でありますよう。

さて、元日からどうやら体調不良気味。インフルエンザとかそういう感じではないんですが、消化器系?全然食欲ありません。年明けからちょっとバタバタしそうですし、2/15には定演も控えているので体調崩してるヒマなんてなさそうです。
あ、演奏会のお知らせは近日中に載せておきます!。例によって案内状が欲しいというご奇特な方はこっそりメールなりでご連絡いただければ。

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年末。

おひさしぶりです。今年は26日に仕事納めで、すっかりのんびりしちゃってます。
普段滅多にTV観ない人なんですが、年末年始は面白そうな番組ばっかりやってるので、それを観るためにHDDレコーダーに録り貯まった番組を黙々と消化してました(去年も全く同じ事書いてた気が…)。
あ、ご心配いただいてる定演のDMですが、さきほどようやく仕上がりましたよ。
Web方面にはもうちょっと詰めてから出していきたいと思います。
以下、ほぼ個人的なメモ。TV三昧!

今年のサイトウキネン、マーラーの1番だったんですね。途中から録画はしていましたが、ついつい放送のほうも観てしまいました。おかげでまったく作業が進まず…(笑)。冒頭のモーツァルト観れなかったので再放送を待ちたいところです。

「響け!みんなの吹奏楽スペシャル2008」再放送。
本放送観逃しちゃったので…。今回の定演でもお手伝いいただくS藤夫妻が出てらっしゃるそうなので要チェック。12/31 9:30からBS2。

N響の「第九」はレナード・スラットキン指揮。去年に引き続きアメリカ人指揮者なのが興味深いです。放送はNHK教育で12/31 20:00から。

ベルリンフィルのジルベスターコンサートも今年はコープランドやガーシュウィンなどアメリカ作品ぞろい。ラトルが来てから本当にインターナショナルなプログラムが組まれるようになりましたよねー。こちらはBS2で31日深夜0:25から。

ウィーンフィルのニューイヤーはダニエル・バレンボエム。バレンボエムっていうとワーグナーやらリヒャルト・シュトラウスなイメージが強いですが、シュトラウス・ファミリーのワルツやポルカは果たしていかに。新年1/1 19:00からNHK教育で。

ゆうがたクインテット拡大版、ニュー イヤイヤ コンサート。
おなじみアキラさんの「子供向け番組とは思えないクオリティの番組」のスペシャル版。ほんの少しウィーンのニューイヤーコンサートを意識しながらのコンサート、だとか。1/2 18:00からNHK教育です。

さて、今日は楽団の練習納め&忘年会です。
それじゃあいってきまーす。

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知恵の輪。

デジハリ仲間motooooooooooiさんのエントリ「CSS Quiz」、面白そうだったので挑戦してみた。
「斜線」というのはHTML/CSSのみでは「出来そうで出来ない」ものの一つで、ふつうに考えれば画像に頼る以外の道はない。
が、実は身近なプロパティを使って、アクロバティックながら簡単に実現できてしまうのだ。初めて知った時にはまさに目から鱗というか、こんなのよく思いつく人がいるなと感心してしまった。
もちろん、内容が空のボックスを必要としたりと、論理的なHTML構造が犠牲になるので(そういうのが重視される昨今では)実用性はあんまりない。あくまでトリッキーなCSS技のひとつ、と捉えて欲しい。

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