楽器。

無事オーバーホールから戻ってきた。2年弱の間に蓄積された傷みはやはり相当だったらしい。閉店時間寸前に駆け込みで引き取りに行った関係でちょっとしか試せなかったが、まるで別物のような吹き心地だった。

そんなわけで次の週末の練習が楽しみで仕方なかったのだが、改めてちゃんと吹いてみたらなんだか自分の楽器じゃないような、そんな感じがした。調整上がりたてにはよくあることだしあんまり気にしないようにしていたが、しばらく吹いているうちに上第一線の実音Gあたりがちゃんと狙わないと当たらない(ひとつ上の倍音に逃げてしまう)ようになってきた。

もちろん楽器を疑ったが、下の音域は普通によく鳴るし、どこかが塞がっていないとかそういう感じではない。

息を当てる場所というかリードが振動する支点というか、言葉で上手く表現出来ないのがもどかしいが、その音を出すための「ツボ」が、本来あるべきはずのところからちょっとずつズレていく、これがいわゆる「調整が狂う」というもの。そんな状態で長く吹いていたので、奏者側も知らず知らずのうちにそれに適応していったというか、要は自分の方に変なクセがついてしまったようだ。オーバーホールで楽器が元に戻ってしまったので違和感を覚えた、みたいな。
それと、楽器の鳴りが悪いとついつい柔らかいリードに頼ってしまいがち。楽に音が出るのは重要ではあるが、あまりに抵抗が少ないのもそれはそれでまたしんどい。
まずはリード、選び直さなきゃな。

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リードの話。

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ここ数日なんだか蒸し暑いっていうか、春の陽気を通り越して既にジメジメした季節の足音が聞こえてきてる感じですね。
クラ吹きにとってはすんごくイヤな時期。抜いても抜いてもピッチは高いしタンポはベタベタ。普段よりリードがヘタるのが数段早く、ほっとくとカビ生えたりしてすぐ使えなくなるので要注意なわけです。

さて、ふだんの練習中にリード選ぶ時間なんてないので必然的に自宅で、しかも夜中とかにのんびりやってます。近所迷惑?そんなの気にしちゃダメ。

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モーツァルト(その2)。

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駅前の書店に1冊だけ転がっていたので思わず買っちゃいました。オイレンブルクのポケットスコアは最近お気に入りです。ちょっと高いけど。

13楽器のためのセレナード "グラン・パルティータ" K.361
Eulenburg / Zen-On - EE7001

数あるモーツァルトの楽曲の中でもかなり謎が多い作品。表題どおり管楽器を主体とした13パートで構成され、7つの楽章からなる。2つのメヌエットはそれぞれ2つのトリオを含み、第6楽章は変奏曲。総演奏時間は50分を超える、管楽セレナードとしてはもっとも大きなものであるにもかかわらず、作曲の経緯がよくわかっていない。「グラン・パルティータ」(大組曲の意)という副題も恐らく後の人がつけたものなのでしょう。

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復活。

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やっと楽器が帰ってきました。学校の昼休み中に新大久保DACまで足を伸ばして引き取りに。御茶ノ水からだと新宿まで快速で2駅なので余裕だろーって思ってたら案外時間が掛かり、びみょーに午後遅刻したのはご愛敬。おひるごはん?もちろん抜きです。

全体調整ほか、ジョイントコルク巻き直し2カ所(上管下側、下管)、不良パッド交換6カ所(上管4カ所、下管2カ所)という処置内容。こうなるとまるで別人のような吹き心地。買ったばかりの頃の鳴りが戻ってきた感じです。ギシギシいってたトリルキィの動きもなめらか。やっぱこまめに調整出さなきゃダメですね…。

しかし困ったことがいくつか。まずジョイントコルクが新しいのでしばらく吹いてると膨らんで抜き差しが出来なくなる。下管-ベルのとこなんてピクリとも動きません(ここは頻繁に抜き差しするところではないのでいいんですが)。イイ感じに痩せてくるまでの辛抱か…。
もうひとつは別に困ってるわけではないんですが、今回交換されたタンポは上にも書いたように6カ所。処置内容伝票にもそう明記されてますし、楽器を見てみても
交換された形跡があるのは6カ所のみです。なのに返却されてきた不良タンポは写真に写っているように7つ。1つ余計なんです。もしかしてよその楽器の…?(笑)

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A管。

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長らく調整に出してなかった楽器を持って楽器屋さんへ。2週間ぐらい掛かるといわれ、まぁ仕方ないかなぁ、という感じで預けてきました。なんだかんだで2年ぐらいほったらかしだったのでいろんなとこが痛んでそうです。修理代が恐い…

ついでにショーケースを覗いてたら掘り出し物?みたいなA管が出ていたので試奏させてもらいました。A管ってそもそも生産本数がBb管に比べてずっと少なく、中古品として出回ること自体も珍しいようです。
イタリアのブランド、Orsiの"Vintage"というモデル。まず目を惹く赤い管体はココボロという木材で作られているためで、木目がとても綺麗です。ベルは表面がナチュラル仕上げ。エンブレムプレートや刻印なんかもオシャレですねー。イタリア製だけに、まるでフェラーリのような雰囲気を醸し出しています。ジョイント部の金属製補強リングや左手小指Fis/Cisレバーがついてるあたりからして高級機種っぽい?もともとBb&A管のセットで出ていたらしいですが、Bb管は既に売れてしまったとのこと。
ココボロはグレナディラ(一般的な楽器に使われている黒い木材です)に比べると比重の小さい木材なので、楽器が軽くなります。吹いた感じもレスポンスが良く、また独特の明るく甘い音色が特徴的でした。A管って管が長い分どうしても吹奏感が重くなり、音色もやや沈みがちなんですが、こいつはBb管と比べても遜色ないほど軽快な吹き心地と明るい響き。それでいてA管特有のちょっと奥ゆかしい色気もちゃんと持ち合わせている面白い楽器です。

吹奏楽団に身を置いてる限りA管は別に必要ないですし、使う機会ってのは限られてきちゃうんですが、これ欲しいなぁ。品の割にはかなり破格だったし…

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